なにかと体調の変化がおこりやすい春。むくみやだるさといった不調に悩まれる人も多いようです。その原因は、気候の変化や新生活によるストレスなど、さまざまな理由が考えられます。なかでも見落としてしまいがちなのが「隠れ脱水」による影響です。寒く乾燥した冬から徐々に気温が上がる春は、知らず知らずのうちに体が脱水状態に近づいていることも……。隠れ脱水がおこる原因と対策についてお伝えします。

「隠れ脱水」の原因とは

「隠れ脱水」とは、脱水症状をおこす一歩手前の状態を指します。脱水は進行するまではっきりした症状が現れません。そのため、本人が気づきにくいことも。脱水は、体内の水分が少なくなってしまうと同時に血液中のミネラルも不足するため、めまいや痙攣(けいれん)といった症状を引きおこします。 なかなか気がつきにくい脱水の症状ですが、兆候として、むくみやだるさ、無気力、食欲の低下といった不調が現れるようです。放っておくと重篤な脱水症となり、場合によっては意識障害を招くことも。そうなる前に早めの対処を心がけましょう!

脱水症のピークは春先から夏にかけて

発汗量が多い夏は、脱水や熱中症予防に気をつけている人も多いことでしょう。しかし、脱水症のピークはすでに春から始まっています。春は天気が不安定なことも多く、日中と夜間の寒暖差が高い時季でもあります。日中は汗ばむほどの陽気でも、夜には気温が下がり、喉の渇きを感じないことも。自分自身で水分不足に気がつかなければ、脱水を疑うこともありません。このような寒暖差が隠れ脱水が進行する原因と考えられています。

春の隠れ脱水を予防しよう!

隠れ脱水の1番の予防策は水分補給です。喉が渇いていなくても、こまめに水分を摂るようにしましょう。ただし、甘味料が多く含まれる炭酸飲料やスポーツドリンク、コーヒーや栄養ドリンクのようなカフェインを多く含むものはNG。体内に吸収されるまでに血中のミネラルを消費するため、脱水予防には向きません。また、冷たい飲み物は胃腸を冷やし、吸収に時間がかかります。体が冷えることで血流が低下し、全身へ水分が行き渡るのを遅らせてしまうからです。体に負担をかけず、すぐに吸収するためには常温の水やノンカフェインのお茶を選びましょう。 一方、すでに不調を感じ、脱水を疑う場合は、早目に経口補水液を摂取しましょう。水分とともに、体に必要なミネラルが含まれる経口補水液を利用することで、早い改善が期待できます。

脱水対策で渇き知らずの春を

知らず知らずのうちに進行する隠れ脱水の予防は、水分をこまめに摂るだけでなく、ミネラル成分を多く含んだ食品を取り入れることも有効です。また、十分な睡眠も回復が早まるといわれています。体の不調と同時に、尿の回数や量が少ない、尿の色が濃いといった症状は脱水のサイン。脱水症になる前に、早めの対策をしましょう。 参考: