寒さが和らぐと、同時に気になり始めるのが「紫外線」。春先から急増する紫外線への対策は、早めのケアが大切です。春野菜を味方に、紫外線に負けない美肌をつくりましょう!

春先に起こりやすい肌トラブル

季節の変わり目の急激な温度差にくわえ、転勤や引っ越しなどで生活環境が変わることも多い春。この変化に心や身体が追いつかないことから、春はさまざまなトラブルが起きやすい季節といわれています。 特にお肌は、自律神経の乱れによって抵抗力が低下しがち。弱った肌は、春先から一気に増える紫外線や花粉、ホコリなどの影響を受け、乾燥やニキビ、花粉症皮膚炎などのトラブルを引き起こしてしまうことも。 ゆらぎがちな春のお肌には、内側からのパワーチャージが効果的。旬の春野菜を積極的に取り入れて、トラブルに負けない美肌を目指しましょう

美肌をつくる春の食材ベスト3

春野菜の多くは、独特のにがみやアク、えぐみを持っています。その理由は、自らの身を守るための自己防衛手段といわれています。冬の間ゆっくりと成長する春野菜は、土中の虫や微生物などの危険にさらされています。自らにがみやアクをつくり出すことで、外敵から身を守っているというわけです。この春野菜の成分は、人間の身体にもうれしい働きをもたらします。代表的な春野菜の効能を見ていきましょう。

1.   菜の花

鮮やかな花芽が春を感じさせる「菜の花」。やわらかいつぼみ部分はほろ苦く、独特の風味を楽しめます。このにがみの正体は「植物性アルカロイド」という成分。胃腸の働きを活性化し、代謝をアップさせるといわれています。そのほかにも、シミ改善に効果的なβ-カロチン、野菜のなかでもトップクラスの含有量となる不溶性の食物繊維は便秘解消にもパワーを発揮。健やかなお肌のための手助けをしてくれます。

おすすめレシピ:菜の花と新わかめの辛子ポン酢あえ

材料(1人前)
  • 菜の花 1/2束
  • 新わかめ 25g
  • ポン酢 大さじ1
  • 練り辛子 適宜
つくり方
  1. 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩をひとつまみ(分量外)を入れ、菜の花を茎から入れる。茎に軽く火が通ったら菜の花全体を入れる(こうすることでゆで加減が均一になる)。ザルに上げて水にさらした後、水気を切って一口大に切る。
  2. 新わかめをさっと湯通しする。ザルに上げて水にさらした後、一口大に切って1.の菜の花と軽く混ぜておく。
  3. ポン酢、練り辛子をボウルに入れ、よく混ぜ合わせる。
  4. 1.のボウルに3の調味料をかけまわし、混ぜて味をなじませる。

2.   たけのこ

春に出回るたけのこには、皮膚や粘膜の代謝をアップさせ、ホルモンバランスを整えるビタミンB2やB6が豊富に含まれています。また、美白効果のあるビタミンC、うるおいを保つグルタミン酸など、美肌づくりに欠かせない成分も。歯ごたえのある食物繊維は、便秘解消や整腸作用にもつながります。 材料(1人前)
  • たけのこ 中1/4本(下ゆで済みのもの)
  • 豚肉 100g
  • 厚揚げ 1枚
  • 塩こうじ 小さじ1/2杯
  • 酒 大さじ1杯
  • にんにく(みじん切り) 1片
  • オリーブオイル 適宜
つくり方
  1. 豚肉を食べやすい大きさに切り、塩こうじをくわえ30~60分程度置いて味をなじませる。
  2. たけのこは乱切りにする。厚揚げは熱湯で油を抜いてから一口大に切る。
  3. フライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りにしたにんにくをくわえ香りが出るまで炒める。1.の豚肉を入れ、表面が白っぽくなる程度まで軽く火を通し、皿にとる。
  4. 3.のフライパンに酒を入れて沸騰させ、アルコールを飛ばす。たけのこをくわえてふたをし、2~3分蒸し焼きにする。
  5. 4.に3.の豚肉を戻し、厚揚げをくわえて炒め合わせる。
  6. 味が薄いようであれば、お好みで塩こうじor塩で味を整えてできあがり。

3.   新玉ねぎ

通年ものと比べてやわらかい新玉ねぎは、生でもおいしくいただけます。新玉ねぎ特有のツーンとした香りや辛味の正体は「アリシン」という成分。解毒作用が高く、デトックス効果があると言われています。また、火が通ると増す甘みの成分は、善玉菌を増やすオリゴ糖によるもの。腸内環境を整え、お通じを良くします。 そのほか、血液をサラサラにして血管を若返らせると言われる「ケルセチン」も豊富。特に皮の部分に多く含まれているため、この時季はぜひ丸ごと調理をしていただきましょう。

おすすめレシピ:新玉ねぎの丸焼き

材料(1人前)
  • 新玉ねぎ 1個
  • オリーブオイル 少々
  • 岩塩(普通の塩でも可) 適量
  • 粉チーズ、コショウ、バジル(お好みで)適宜
つくり方 オーブンを200度に温めておく。
  1. 皮付きのまま食べる新玉ねぎはしっかり洗う。根と葉の部分を切り落とし、火が通りやすいように縦十字に切り込みを入れる。
  2. アルミホイルを広げ中央に玉ねぎを置く。切り込みを入れた部分にオリーブオイルと岩塩をふった後、玉ねぎ全体をホイルでしっかり包む。
  3. 皿の上にホイルで包んだ玉ねぎを置き、天板に乗せる。200度に温めておいたオーブンで20~30分焼く。
  4. 焼きあがったら玉ねぎのスープがこぼれないように取り出し皿に盛る。お好みでチーズ、バジル、コショウをふりかけてできあがり。

春野菜パワーを味方にキレイをチャージ!

その季節に出回る食材には、その時季に身体が欲しがっている成分が豊富に含まれています。「旬のものをいただく」という昔ながらの知恵には、そんな理由が隠されていたのですね。 今回ご紹介した春野菜には、ゆらぎがちな春のお肌をケアするほか、健康効果も期待できる成分がたくさんつまっています。春野菜で元気とキレイをチャージしましょう! 参考: